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宇多丸×細田対談@タマフル09.07/25(前半)
最初の泣き所
てなわけで。
久々の書き込みデスごんたです。

もうね、何を皆さんと共有したいかって「サマーウォーズ」の素!晴!ら!し!さ!なんですけど、おれが何か言うよりも、これ聞いた方が絶対早い、のでオススメしますタマフルポッドキャスト!!!!

まぁいちおう起こしとかしてみました。前半。
おれの感想で、ここで言われてないことと言えば
「No More HEROES! でもヒロインはいる!
 それはもちろんカズマくんだ!」

くらい。
異論は認めない。「さらわれて助け出される」はヒロインの特権だから。


そんなこんなで。お楽しみくださいタマフル細田×宇多丸対談。
終盤直前の泣き所
宇多丸(U):はい、時刻は11時になりました。こっからは特集コーナー、サタデーナイトラボ。今夜の特集は、皆さんお待ちかね、コチラです! ……この夏イチオシのアニメ映画「サマーウォーズ」の細田守監督と生対談!
 「アニメで作る〈映画〉とは何か」あああぁぁぁぁ!!!!!

細田守(H):(笑)
(ファンファーレ的な効果音)
U:ハイ、始まってしまいました。軽快に始まりました。そんなわけで来週土曜日に。ついに来ちゃいますか。もうまったく、なんにも、出来ていない段階から「どうなるんだどうなるんだどうなるんだどうなるんだぁーー!!!」と思い続けてついに! 来週土曜日に! 公開が迫ったアニメーション映画、サマーウォーズ。これもうね、もうタマフルのリスナーだったらね。これはもう今年の夏、一本行くなら、「ハリーポッター」! っていう
H:ふふっ
構成作家古河耕(F):キネゾー?(映画チケットのオンライン予約サイト)
U:キネゾーの宣伝、などではなく。「コレはもう『サマーウォーズ』!」って感じになってると思いますがこれは言うまでもなく。ね、その監督であり、今まで我がタマフルにも何度も出ていただいております、なんと、巨匠!細田守監督がスタジオに来ていただいております。巨匠ッっっ!
H:……どもー。こんばんはー。細田ですー(笑)
U:んねー。急に言われてもねー
H:ご無沙汰しておりますー
U:ごぶさたしておりますー。どもありがとございますー
U:あのー。お忙しい中ー……
H:いえいえ、とんでもない。ありがとうございます
U:とりあえず、完成おめでとうございます
H:はい! いやもうホントもうありがとうございます。ついに、もう命からがら完成させることが出来まして
U命からがら! 命からがらだったんですかやっぱり
H:はい、もう一気にね
U:というわけでね。番組にはもう何度も出演していただいておりますし、あの、前に、監督と直接お会いさせていただいたときは、完成一週間前、っていうね
Hははははは
U:あのぉ、恐ろしいときにね
H:うーん
U:ま、イアンっていうね。マサチューセッツ工科大学のイアン・コンドリー(MIT準教授。文化人類学者で日本のヒップホップ文化を研究)とぼくらが飲んでて。で「細田さんもいちおう声かけとくけど、サマーウォーズも今大詰めで、あと1週間らしいから。まぁまぁー、来ないで良いし、来たらもう、ね? 止めますよねー」なんつってたら「どうもー」なんつってね
H:そうね。来ちゃってねー
U:で、そこで……
Hぜんぜん命からがらじゃないじゃん!
U:そう命からがらじゃない! いやいや、そのときはもう、細田監督の手はある程度、ね。「もう後は……」っていうのがあったんでしょうけど
H:あーあーあー。うん
U:ただ、そこで思わず出たセリフが「バカじゃないの!?」っていう
H:あはは
U:「なに来てんの!?」っていうのもあったんですけど
H:ねぇノコノコ顔を出して
U:で、もうまあ無事、出来上がって
H:はい
U:なおかつ評判も上々アンド僕も、既に……
H:あ、ホントですか?
U:観さしていただいてるんですよぉー!
H:まぁーじで? えへへ。ありがとうございます!
U:で目の前にいるなかで、もうどうしよ。どの部分から語っていこう。…………あの! いつも、「時をかける少女」のときもそうだったんですけど、もう細田さんとはぶっちゃけ「すごい尊敬してる、すごい作品を作る監督だ!」という関係を超えて、もはや友人っぽくなっちゃってるじゃないですか
H:ああー。そうですねー
U:で。僭越ながらっていうか友人っぽくなっちゃってるなかで、まぁ毎回新作とかを見るのが、ぶっちゃけ恐いって部分もあるわけですよ
H:かはは。いや。僕だって恐いですよ。そんなね、毎週シネマハスラー聞いててー……
U:あぁ……だよね。そうだし、毎週シネマハスラーやってる側も、恐いんですよね。その、だって実際作ってて、尊敬してる人で、その新作で。で、「時かけ」のとき「コワイコワイ」って思いながら観て。んで「時かけ」のときは僕は大林宣彦版の「時をかける少女」の熱狂的なファン
H:そうですよね。ええ
U:まあもう熱狂的、っていうか狂的ファン?
H:うんうん
U:まぁ「狂った的」ファンで。でそれでも観て「すっばっらっしい!」ってなって。でまぁ「サマーウォーズ」も、とは言え「時かけ」である意味名を上げられた監督。ま「勝負作」じゃないですか
H:はい。ええ
U:これ勝負できてんのかぁ? 細田さーん。っと思って観て。もうドキドキしながら観たんですけど……
H:ど、どうでした?
U:……ぜんぜんスゲェじゃん
H:ああっ! たっっかっこっっかっ(言葉にならず)
U:っつかスゲェ。スゴイっすよ
Hありぁっす。ありぁっす
U:細田さん。あんたスゲェよ!
H:あっはっはっはっは
U:で、本当にもう素晴らしかったです。って言うと友人どうしが褒め合ってるように見えたとしたらそれはすごく心外で。あの、いつも、「時かけ」のときもそうなんですけど、新作を観終わったあとに細田さんと会うのは、スゴイ緊張するんですよ
H:うん。だってそうですよね。これホントに……本当に……だって映画出来て、いまはじめて会ってますもんね。コレすごいライブですよ
U:ですよね。すごいライブだし、で、あのー要するに「バカじゃないの?」くらいの軽口を叩いてたりしたわけじゃん。もうね、軽口が叩けないんですよ。っていうかちょっと恐いんですよ!
H:はっはっは。何ですかそれ
U:だってあんなの作る人と、いっしょに酒とか飲んじゃってたわけオレ? おまけに作ってる最中の人にアレコレ言ったりしてたわけ!? とか思うの
H:そうそう。そうですねぇー
U:なっっ! オレのっ! バカッ! 身の程知らずバカ! みたいな。「恥を知れー!」みたいな
H:んなこたぁない
U:いやでもそんぐらい。もう毎回というか、想像の上いきますよね。今回で言えば、まぁ予告とかお話し部分聞いてて「まぁだいたいこんくらいの、こういう感じでくんじゃないのかな」というのがあったんだけど、結構良い意味で裏切られたりしたんですよ
H:あっ! そうですか……
U:んで裏切られた挙げ句、もう一つは、この番組に来ていただいたとき、まあ過去3回……えっと声の出演だけで、ちょっとインタビューいただいたのを含めれば、3回この番組の放送でしゃべっていただいてるんですけど、
H:そうね
U:あのー。最初の1回はまあ「時かけ」の話
H:うん
U:でもう1回は、アレですよね。「細田監督オススメのアニメ映画」っていう
H:あっ、そうそうそうそう
U:でアニメ映画でそっから映画……
H:それ去年の4月ぐらい
U:そう4月ぐらいですよね。で、細田監督なりのある種のアニメ論だったり、映画論みたいなのをうかがいましたよね。で、そこでおっしゃってたことと……
H:あ、そうだ
U:あとそのー、電話で答えていただいたこと。とにかくね、そこで答えていただいたこと。まあ僕らはさ、ちょうど作ってらっしゃる最中だったから「ま、新作のこととかはね。言えないと思いますがね」「言わない言わない」なんつってたじゃないですか
H:うん
U:あんときの、4月19日ゲスト出演時の話の中に、大っ量に、今回「サマーウォーズ」のヒントというか。今にして思えば「細田さん! あれネタバレですよ!」みたいな
H:はははっ
U:んまぁネタバレじゃないけど、今回細田さんが「サマーウォーズ」の中に何を込めようとしてたのか、っていうのが、あのインタビューを踏まえるとより、はっきり、僕は分かるなー、と思ってて
H:これだって去年の4月っていうと、ほんとにね、絵コンテに入る……入ったか入るか、みたいなそんなときだったですよ
U:まさに…
Hまさにですよ
U:モヤモヤしたアイデアを具体的な形にしてる段階ですよね?
H:そうそうそう
U:だからもう、細田さぁーん、もう、知らず知らずのうちに言ってたんですよ
H:はっはっは。言ってたの?
U:言ってたんですよ! 犯人を言ってたんですよッ!
H:はっはっはっはっはっは
U:みたいな。ことだと思うんですよ。まずこれ何個かね色んなこと言ってるんですけど、僕何しろ今回ので感服!した部分は、「普通の人びと」ですよね
H:うん!
U:主人公たちが、まぁ男の子と女の子と。まぁここまでは良いとして。田舎に住んでる大家族、親戚含めて、もんのすごい数いますよね。あの…
H:そうですよね。だって「サマーウォーズ」この映画っていうのは、だってアクション映画なんですよホントは
U:アクション映画言ってたじゃない。最初「男の子主人公のアクション映画、ということだけは言っておこう!」ぐらいのこと言ってたじゃないですか
H:んふふー
U:「お、それはもう僕やってほしいことそのものですねー」なんつってたんですよ
H:うん
U:ま、思いの外、男の子女の子だけじゃなくて、周りのおじさんおばさん、まぁ子どもまで…
H:ふふふ、そうですね
U:でまぁ親戚ですから、基本的には顔が似てるような
H:はいはいはい
U:で、おじさんとかで言えば、年代とかもだいたい一緒なような
H:そうですね。一族郎党ですね
U:一族郎党がドサーッといて。要するに、あの分量の、普通の人。しかも大人。を生き生きと描き分けて、っていうのが。まずね……まずね! あの人数を登場人物にする必要は全く無いわけじゃないですか!?
H:はっはっはっはっはっはっは
U:ふつうだったら、誰が誰だかわかんなくなってお終いだと思うんですよ。下手すれば。要は、普通の人びと、しかも大人をあんな数、親戚として描いて、しかも全員を生き生きと動かして役割を持たせて、ぜんぶ話と機能させて…
H:ふーん。そうですねえ
U:っていうところがまず、巨大な!挑戦だなと思ったわけですよ
H0歳児から90歳までいますからねぇ
U:ってかまず、コレひょっとしたらあちこちで聞かれてることかも知れないですけど
H:はい
U:これだって「無謀」ですよね?
H:はっはっは
U:無謀な試みですよね? アニメとしては
H:まぁ「アクション映画の主人公が親戚」っていう、そんな映画無いじゃないですか
U:だし、要はその描き分けのことだったり、事前に「コレでイケる!」っておも……思います? だって普通コレ
H:へへ
U:だってアニメですよ? でそこで、あらためて細田さんの「アニメーションの魅力とは」という話、4月19日にしていただいた発言で、えー、「実在感だ!」と。「絵なのに、今そこに人がいるように見える。という時点でもうアニメは喜びになるんだ」ということをおっしゃってて。で、これがすごい新鮮で
H:ふんふんふん
U:アニメというと、ものすごい派手な動きをしたり、あり得ない非現実的な動きをするのがアニメ的。というふうに何となくこう、字面上というか、理念的な理解を一般観念として受けてるんだけど「そうじゃない」と。「普通の人が、普通のことを、普通にしてみせることを、何故かアニメの中で上手くやると、快感なんだ!」ということをおっしゃってて。とくに「サマーウォーズ」なんか前半はもうまさに、その!描写!だけで!成り立ってるようなものじゃないですか
H:かはは。そうですねぇ
U:だから「あの男! やりやがったな!」と
H:ああー(照)
U:「とんでもないことをやりやがったな!」と。で、しかも、1人や2人の登場人物じゃなく、ということですよね
H:うんうん。27人くらいいますからね。一族が
U:いやだから。だーかーらー。細田さん、ね?
H:はいはいはい
U:普通、これはやろうと思わないと思うんですー
H:えぇ
U:な・ん・で これをやろうと思うんですか? っていう話を
H:あっはっはっはっは
U:「あはは」じゃないですよ
H:はっはっはっはっはっはっは…… ねぇー。なんか、いやあ、もーそれがねー、やっぱりこう、なんかちょっと、同じアクション映画でも、やっぱねアクション映画だと「ヒーロー」がさ、世界を救うじゃない
U:はい
H:でさー、なんかこう、「大衆」がさー、なんかこう、その「ヒーロー」を待ち望んでさ、その特別な人がね、なんかこう活躍して世界が救われる。やったー。みたいのがあるんだけど
U:はい
H:何かそうじゃなくて、あのー……うーん「僕らとぜんぜん変わんない、ぜんぜん普通の人でも世界を救えないかな」みたいな
U:はいはい
H:うん。そういうところを考えてるときに、いちばん「普通っぽい」っていうのは、やっぱ田舎の親戚じゃないかな、っていうね(笑) そういうところからね、ちょっと考え出したっていうところがあるんですよね
U:はい。これね、聞いてる人は全く「サマーウォーズ」情報無い人もいるわけですから、これ「なに言ってんだこの人」って思う人もいるかも知れないんですけど
H:うーん
U:これ、あの、田舎の、古い旧家の大家族。と、冴えない童貞の男の子が、世界を救う。という話です!
H:うん。そうですね
U:いや、でもさ、それはすごい理屈としては分かるんですけど……いや、じゃあさ、まず「一人の超人的ヒーロー」を描く、ま超人的でなくても良いですけど、一人のヒーローに集約させる、みたいなのは。細田さん的には。たとえば今の日本を舞台に描くのは難しい、と思ったんですか?
H:うん「難しい」っていうかね、なーんかね。なーんか、自分の好みか何かはわかんないんだけど、「ヒーロー」っていうのがあんま好きじゃないんですよ
U:ほうほう
H:「好きじゃない」っていうのかな。なんかこう、「ヒーロー」が救うのは、どっか当然のような気がして
U:はあ
H:なんかこう……なんか……「驚きがない」っていうかさ
U:まぁ「当然」なのは当たり前でさ。はは。お話し作ってる人がさ、その事件を、なんか解決できる人、として登場させてるんだから、そりゃそうだよね
H:んー。でもなんか、そうじゃなくて、なんか特別な人、じゃなくて。なんかね、僕やっぱ「普通の人」の方が好きなんですよね
U:なるほど
H:身近な人とか、あのー、なんかこう、ぜんぜん自分がこう特別な人だと思ってない人の、一人ひとりの特別な魅力っていうのが、あのー、すごい好きで
U:はい
H:うん。だからー、それはもう前回の「時をかける少女」でも、いわゆるホラ、あの、「美少女」。ね? 「たたずむ美少女」! ってだけで特別な存在じゃないですか
U:はいはい
H:「もういかにもタイムリープしそう!」みたいな
U:はいはいはい
H:っていうようなところが。そうね。筒井先生の『時をかける少女』のある種の魅力だと思うんだけども、そっからさらにいって、さらに、そのー、「特別じゃない人でも、きっとタイムリープをする権利ってのはあるんじゃないかな」っていう
U:ほう「タイムリープをする権利」
H:っかたいむりいぷをすっふっけ(言葉になってない
U:はいはいはいはい
H:うん。だから、なんかこう、そういう風にしたときに、「普通の人」の、たとえばこの、なんて言うのかな、「普通じゃない底力」みたいなものが、なんかこう、浮かび上がってくるんじゃないかっていうさ
U:うんうんうん
H:で、そういうところをさ、映画としてさ、あの、僕自身が見たいな、っていう
U:それはじゃあ、その物語的に、細田さんの思う、こう、なんて言うのかな、見ていて気持ち良くなれる話でもある、ということですよね
H:うん、そうですね
U:いやでもそれはさ……でもそれを!
H:いやへっへっへ
U:でもたとえば複数の普通の人たちが活躍する、というのを実際に、画に出来るかどうか、ということ。でアニメとして成立させるかどうか、出来るかどうか、というのは全く別問題だと思うんですね
H:あー
U:とくにあの人数、ってやっぱ。やっぱあの人数の、普通だったらオジサンオバサンとか、アニメだったらセリフ無い人たちですよ!
H:これねー40代50代のオジサンオバサンたちがいちばん数多いですからねー
U:大挙して出てくるじゃないですか。あのへんがもう、まとまってるゾーンがありますよね
H:そうそうね
U:あの人口が多いと思われるゾーンは人数が多いじゃないですかやっぱり
H:そういま少子化ですから、子どもはちょい少なめに
U:少なめですよね。そういうところもリアルに出来てるんだけど……いや。普通だったらそれこそセリフが、ま、与えられてなかったり、あるいはものすっごい極端なキャラクター分け? それこそ、着てる服が赤でーす! 黄色でーす! みたいな、そういう分け方されててもおかしくない。だって5人くらいのキャラクターだって普通、赤だ青だ白だで色分けするじゃないですか。んでアニメだったらやっぱそんくらいやんないと、描きづらい、っていうのがあると思うんだけどー…………だから、だからさー
H:わはははははは
U:普通、フツーの服着たあ
H:うん
U:人たちがあ
H:うん
U:その中であたかも実在した、なんだろうな、僕らが親戚の人たちを認知するように人それぞれにこうアレがあって、
H:うん
U:で生き生きと動いて、っていう! だからさ、この話で「今回、この映画、イケるっ!」ってさ、普通思います!? っていうことなんですよ
H:たっはっはっは
U:そこが、オレ今回「サマーウォーズ」の、まずは何よりも挑戦だな、と思ったんですよ
H:うーーん
U:あの、要は、こんなことをやろうとしている、まぁ日本のアニメの作家だったりとか。あとエンタテインメントという中で、この人数の普通の人びとを動かしてエンタテインメント、みたいのは映画、実写の世界もそうだし。ここが、まずこの最大の今回の細田さんの挑戦だな、と思ったんですよね
H:うん。でもホントよく考えてみたらさ、すごい挑戦、というかさ、よくまあこういう映画がさ、ねぇ、企画が通って完成しましたよねー
U:ははははははは。ソレだ。ソレだ。「よくもまぁ」だ
H:ねぇー
U:いやじゃあ思いついて「もういける!」ってなったときは「イヤこれイけるっしょ」っていう確信があるだけですか
H:あのねぇ、やっぱねぇ、それは親戚って、ものすごいめんどくさいじゃないですか
U:はい、ええ
H:で、やっかいでさあ、でなんつうんですかねぇ、すごいほら、法事とかも出なきゃいけないし
U:はい
H:あのー。けっこうそういうイメージあるじゃないですか
U:ええ
H:でもやっぱこう、あのー。なんか、あのー。親戚ってでもよく考えたみたらやっぱそういうイメージあるけど、でもそれが、たとえばこうさ、冠婚葬祭でガッと集まるとさ、なんかこう、思いの外こう。なんつうんですかね。集まって一族の力を発揮する瞬間っていうのが、日常生活でも結構あると思うんだよね
U:ほうほう
H:それこそ結婚式でー、ホントみんな集まって祝福するときとか
U:ああはいはい
H:お葬式のときも、ほんとこう、そうやって励まし合ったりとかさ。そういうのを見ているうちに、普段はめんどくさいとばっかり思っている人たちが、実はやっぱり集まると何かこんな力を発揮するんだな。てことを、僕自身がね、わりと身をもって感動したっていうね
U:それはご結婚なさった……
H:ああ!そうそうそうそう!
U:「親戚が増えちゃった!」みたいな
H:親戚がねー(笑)だからねー、今まで他人だった人たちが結婚を機に、いきなりこう親戚が倍に増えるワケじゃないですか。で、これから親戚として付き合っていく、ってときにね、僕はねー、なんかこう、すごいうれしかったんですよね。「何かおもしろいな。親戚って!」ていうふうに
U:あのもちろん、だからその主人公のケンジくんと、同じ過程を踏んだワケですね
H:だからそうそう。自分ちの親戚をね、振り返るとそんなに思い入れがあったわけじゃないのに……
U:細田さん自身が「うちはこんなにいい家族でー!」ていうことではぜんぜん無くて……
H:うん、ぜんぜん! ぜんぜんぜんぜん
U:ほぉー
H:うん。でもやっぱりそれが結婚したときに、親戚が倍に増えたときに、その、ウチの嫁のね、親戚見て「あ、こんな仲いい親戚、っていうか家族っていうのがあんのか!」っていうのを感動したと同時に、まぁウチの親戚も含めて、なんかこう、すごい、なんかねえ、そういう、「まとまり」というのかなあ。何かそういう、一気にね、魅力的なものに、すごく見えてきたんですよ
U:はぁー
H:だからそれまでに映画とかドラマとかでさ、「結婚するまで」みたいなことっていうのはけっこう描かれているわけじゃないですか
U:あー。あの、家族同士の
H:うん。そうそう。でもたとえば結婚した後の、そういった「親戚と出会ってどうのこうの」ってものはぜんぜん僕知らなかったから。だからもう「これって結婚後もこんなにおもしろいことが世の中、っていうか人生にはね、あったんだ!」みたいなね
U:ほおおおおおおおおおお
H:そういう「新鮮なおどろき」から、あのー、なんかね、こういう、そういう感動を、映画に出来たらいいなあ、みたいなね
U:うんうんうん。あの、それは最初こう、なんていうのかなあ、それこそケンジくんじゃないけど、名前もおぼえらんないくらいいっぱいいて、「しょ、正直すぐおぼえらんないッス」っていう人が、自然に、色んな事件が起こるなかでさ、自然にさ、それぞれの立場で活躍したりしなかったりで
H:ええ、ええ、ええ
U:やっぱり、終わる頃には、少なくとも観客も、「全員名前言え」って言われたらキツいかもしんないけど、あのー、少なくともまぁ主要なところはもちろん、なんか全員分かるようになってるじゃないですか
H:そうですねー
U:最初は、こうなんて言うか、「平板な」というか、何もないものに見えたところに、実は!ドラマがあるんだ!っていう。その。アレだね。細田さん自身の発見が、今回の、最初のドラマツルギーになってる、っていう感じですかね
H:っそうですね
U:ほーん
H:これはだから、映画にするとすごいおもしろいんじゃないかという、あのー……
U:えええーー! いやでもアニメで……ええーーー!
H:あっはっはっはっはっは
U:でも、おっしゃるとおり、「ホームドラマ」ってけっこう日本の、いわゆるお家芸というかさ、得意技ではあるじゃない
H:うんうんうん
U:ただ、もうちょっと単位は、少ないですよね
H:うん
U:親戚がドッバー!ってのは、まあ犬神家くらいですかね
H:くははは。そうですね
U:親戚まで含まれるホームドラマって無いし、ホームドラマって基本的には、これはまあ古今東西そうなんだけど、基本的には、ソフトに描くにしろハードに描くにしろ、「軋轢」を描く
H:そうですよね。家族の「葛藤」を描くんですよね
U:描くものじゃないですか。だから、その意外と、「家族のチームワーク」そのものを肯定的に描くっていうのは、珍しいかも知れないですよね。意外と。しれっと
H:うんうんうん。すごいそう思う。自分でもそう思いますね。ホントに。だから、それがね、やっぱそう、どっか「家族をモチーフにして映画を作ろう」ってなったときに。どうしてもね、そうなんですよ。普通はね、「葛藤」の方にいっちゃうんですよね
U:うんうんうん
H:でー。あのー……なんかさ、映画だけじゃなくてもさ、今さ、わりとこう、家族を巡る問題っていうのがさ
U:はい
H:わりとこう、けっこう大変なさ、なんていうのかな。たとえば、ニュースとか見てもさ、家族を巡る事件てのが常に流されてて。非常にこう、社会が変化してくる中でさ、どう家族っていうのがその変化について行けてるのか行けてないのかみたいなのがさ
U:はいはいはい
H:そういうことが常に取りざたされてたりするんだけど。なんかね。そういう、なんかわりとネガティブな方向じゃなくて。まあ現状はそうだとしても、それでもやっぱり、家族っていうものとか親戚っていうものを、もっとこう、そういう時代だからこそ強く肯定したいな、ッていうような、闘志がわいてくるっていうかね
U:ほう。闘志
H:えへへ
U肯定したいっていう闘志。ほう
H:うんうんうん!
U:それは、なんていうのかな。「エンターテイメントとして、お客さんを、ヤな気持ちをみじんも残さず帰してあげたい!」みたいな
H:えっへっへ。いやあの「エンターテイメント」っていうよりはやっぱ家族や親戚っていうののポジティブな面を、しっかり描いてあげたい
U:ほうほう
H:っていうような気持ちですよね。だからそういうのが、あんまりにも今少ないんじゃないのかっていうのがあってさ
U:じゃアレだ。ある意味、作家的チャレンジでもあるんですかね。ほかの人やってないから
H:あー!うんうんうん! そっちの方が強いですね
U:ほおおおお
H:うん
U:じゃやっぱ、今回の「家族」そのものが、すごいチャレンジで。おれもそう思いましたよ「チャレンジングなことするなあ」って
H:あんま例がないですからね
U:例ないですねぇ! 例がないだけに、普通たとえば説明するときにね、「家族が、活躍する映画です!!!!」とかさ「はあ。……???」って感じになっちゃいますよね。やっぱ。例がなさ過ぎて
H:うん。うん。うん。うん
U:じゃあ、よく無茶なアレをやるな、っていうのと同時に、4月19日のゲスト出演時に言われていた「普通の人が、普通に生きてるさまを見せるだけで快感!」「それがアニメだ!」っていう細田さんのアニメ論そのものがたたきつけられたような感じだな、と思ったんですけどね
H:もうね、すっごい、それはまあ志は高くもってね、いつも作品に望んで。今回もそうなんだけど
U:ええ、ええ
H:でもこれをねぇ……たとえば要するに親戚たちがさ、田舎の旧家のさ、あのー、お座敷?
U:うん座敷でズラーーーッとぉ
H:そう座敷で、形の合わないさ、テーブルをさ、こう合わせて
U:はいはいはい
H:一族ね。二十何人でメシを食う、っていうシーンがあるんですけど…
U:はいはいありますねえ! あれは圧巻のシーンですねぇ!
H:こ、れ、が。はっはっは
U:アレすっっごいスペクタクルシーンだと思って見ましたよ
H:実は…。そうそうそう。フツーに見るとなにげなくごはん食べてる。親戚が集まってごはん食べてる、ってシーンなんだけども。これはね、だからアニメーションでそれを丹念に描いていく、ということが、これはおっそろしくチャレンジングなんですよ
U:ですよね! ですよね! そこ、なんですよ! おっそろしくチャレンジングな、何気ない描写なんだけど! でも同時に、細田さんがおっしゃるとおりに「あ、あそこでなんかあの子がヘンな動きしてる」とか、こっちでなんか食ってる、こっちじゃビール注いでる、その一個一個が、「あ! あれやってるやってる!」っての中で、家族が全員違う「この人はなんかこういうことしそうだー」っていうのが、感っ……キモチイイんですよ。「それ自体」として
H:ああー。ありがとうございますありがとうございます
U:で、その「それ自体としてキモチイイ!」っていうののつるべ打ちなんですよね。その家族描写のところはホントに。だって、ただ寝っ転がってるだけの画なのに「この画、キモチイイなー!」とか、ただ車停まるだけなのに「こっ……キモチイイわー」っていうね
H:んふふふふふ
U:だからその、細田さんの4月19日の発言を、あらためて「あっ……そういうことか!」と。「細田さんは、まさにやりたいと思っていたことを言ってしまっていたんだな、そこで」っていう
H:いやでもこれはね、自分の「こういう風なアニメーションが見たい」っていうのがあるし。やっぱりそれを実現するためにね、ものすごいアニメーターの人がね、濱田さんって言うんだけどね
U:はい
H濱田高行さん!
U:はまだたかゆきさん。はい
H:っていうんだけど。この人がね、食事シーンだけでこの映画3回ぐらい出てくるんだけど、合わせて60カット! ぜんっぶ食事シーンだけを、若くて才能のある濱田さんっていうアニメーターの方がね、一人でやってる
U:はい
H:で、普通アニメーターで才能がある人っていうのは、もっとこう派手なアクションシーンとかさ、派手なのをやるわけじゃない
U:もう「これぞーっ!」っていうのを
H:「これぞーっ!」っていう
U:も「ビシーッ!」っていうのを
H:うん。うん。でもね、現在ちょっと……アニメーションの作り方の中の、全体的な意識のレベルも上がってると思うんだけど、ホントにね、そういう「メシ食ってる」っていうシ−ンだけを「60カット全部ボク引き受けます!」みたいなさ
U:はいはいはい
H:これはもうね。ホントにある種の才能の裏打ちと、自信と、それであと気力を持続させる力と……やりきる力とね、表現力とさ、全部かみあわないと実現しないという、さ
U:それは……どっちが上とか下ということじゃないでしょうけど、何気ない日常の動作をアニメの中で、ほんとうにそれらしく見せる、というのは、やっぱりすごい技術的に難しいことなんですか?
H:いやもうこれはね、まず何よりやっぱり絵ですから。それをね、みんな何となく動いて、っていうだけじゃなくて、一人ひとりのキャラクターを理解して、しかもそれぞれの年代をもね。ちっちゃい子、それこそ6〜7歳くらいの年代から、90歳までいるわけでしょ?
U:そうですねえ
H:それをさ、全部観察して。日常の観察から、そのストックからさ、みんなその観察眼があって、しかもそれを一人ひとり「どういうことやるか」っていうのを描き分ける力。でしかもそれが全体、全員がこう居るわけだから、トータルでバランスを取って、その雰囲気を作り出す力とか
U:驚異的だ
Hもう言ってるだけで恐ろしいですよね、これ
U:これ、だってさー……たとえばさっき「犬神家」って言いましたけど、犬神家は机で言えばビッシィィィ!と合った机しかないような家で。んで、全体にその「犬神家のトーン」は合ってンだよ!
H:んふふ。そうそう
U:で。そこに一人だけ違う金田一がいる。っていう単純な画ができるけどさ。そのたとえば年代の違う二十何人がウワァーッって動くっていうさ。それは実写だって、驚異的に難しいことですよね
H:うん。うん。うん
U:で、しかもそれをアニメならではの、極端にデフォルメするのではなく……なんですかね……なんかこう5デシ(ベル)くらいの
H:そう。そうですね
U:なんかこう……目には見えない、、、普通にはわかんないけど、くらいのデフォルメがあって、
Hそう! そうなんですよ
U:みたいなことですよね。そういう、なんて言うんですかね、細田さんが考えるような「『日常の動きによってアニメ的快感を生み出す』っていうのをやりたい!」っていうような、アニメーターの方っていうのは、ある程度いらっしゃるもんなんですか?
H:うん。うん、それはねえ、僕はいま「アニメの世界恵まれてるなぁ」と思うんですよ。やっぱりね
U:ほう。それは
H:それはね、そういうところにチャレンジしようっていうかね、もっとアニメーションが歴史上、いろんなものを表現しようとしてきたけど、まだ表現しきっていことって、いっぱいあると思うんですよね
U:はい
H:で、そういうようなものにチャレンジしようって心意気のある人が増えてると思うんですよ。うん
U:ははあ、そっかそっか……いま、やっぱこう、どうしても「アニメ表現」って言うと普通の人が浮かぶアニメ表現って、「アニメってこういうかんじぃ?」っていう
H:うんうん。「アニメチック」なね
U:でも「それだけじゃないんだよ」っていうのがあるわけだ。作り手の気概としては
H:そう。そうですね
U:なるほどなるほど
H:やっぱりそういうことがないとね、こういった映画も、この「サマーウォーズ」みたいな映画も実現できない。でもやっぱりその、そういうやる気のある人たちがね、何人もいるってことはほんとうに心強いことですね
U:つまりそういう実際に「動かせる」というか、「動かす」という志に賛同する人がいてこその、その踏切りでもあるわけですね
H:もちろん! そう。そうですね
U:「よ、よくあんたこんな話をぉぉ!」ってのがやっぱある
H:んふふ。そうですねぇ……  それはだから自分自身だけの、勝手な思いつきばっかりじゃなくて。やっぱり現在のアニメーションの表現力をもって、少しでも表現を拡げていく。で、よりその、なんかこうアニメーションという手法を使って映画を作るときに、よりこう「おもしろい」っていうのかな、意味ある部分を、少しずつ表現していきたい。ってそういう気持ちだとおもいますけどね
U:んー。細田さんのなかで、逆にね、「できること」と「できないこと」の線引きの瞬間ってあったりするんですか?
H:ふーんむむ
U:だからたとえば「今回はこの表現はやってみたいけど、画をかける人がいないから、ちょっと今は難しいかな」とか。なんかそういうのってあります? 具体的にじゃなくても良いんですけどね
H:あーーーーー………… いやあ? でもやっぱりね、一作一作ごとに、全部をチャレンジするわけにはいかないとか、今までにチャレンジして成功したこととか踏まえながら、でもやっぱりさらに挑戦してないことにチャレンジできるっていうのはね、作品ごとの積み重ねだと思うんですよね
U:はいはいはい
H:やっぱりこう、今までずっと一緒にやってくれるスタッフもそうだし……新たに加わってくれる人も含めて、ね。そういう中で、自分だけじゃない、みんながね「もっと力を発揮したい」っていう、そういう気持ちの向かいどころっていうのがね、やっぱりこう……うーん……映画としての表現の力となってくと思うんで。うん。そういうのはすごい大事にしたいですよね
U:じゃ、監督としては「ここまで積み重なってんだから、ここまでは飛べんだろ」ってのはありきーの……
H:いやあっはっはは。いやそんなアレじゃないですけどねえ
U:いやでも世の中には、できないこともやろうとする監督もけっこういるから
H:ひえー
U:ッていうね。ハイ。えーーーっとですね。でもその一方で、この話だけしてるとさ、「『サマーウォーズ』ってなに? 親戚が集まってビール飲んだりメシ食ったりしてる映画?」みたいな……いやあの、それだけじゃなくて。おれね、ここらへん見事だなっと思うんだけど。とはいえ同時に、ある意味、言ってみれば「現行主流アニメ」的なケレン味のある表現って言うかさ
H:はいはいはいはい
U:そういうのも、もう一方、要するに実際の現実世界と、この映画のもう一つの大きな舞台になってる仮想世界っていうか
H:インターネットの
U:そうインターネットの世界で。「OZ」っていうね、インターネットの世界を、ちょっとアニメ的に表現した世界があって
H:うん
U:そこではちゃんと、ある意味「ケレン表現」? 今のアニメファンが、わりと求めるような表現もさ、バッチリ大展開されてて、押さえられてて
H:はい。アクション映画ですからね
U:アクション映画ですから。それこそおれ「細田さんにしてはけっこう派手なことやんなー」と思うところがいっぱいあったりとか、あと「うわっ! サービス!」みたいな。そういう意味ではサービス態勢万全! とも思ったんですね、この映画
H:いやあもうホントにね。サービスの限りを尽くしたというか。演出としてはホンットにね、そのくらいの密度だと思いますよ。ホントに
U:実はそうなんですよね。さっきから言ってる、家族描写とかはアニメ、昔ながらのアニメで、いっぽうでOZの世界はCGの世界なワケですよね
H:うん。うんうん
U:こっちもねぇ……ちょっとあんま多く言えないですけど(苦笑)、す〜〜ごかったですよー
H:ああー、ありがとうございます!
U:だし、今回「いいな」と思ったのが、見る側がOZ世界、インターネット世界を見る感覚と、日常世界を見る感覚とで、二重のリアルの感覚の使い分けをしながら見れる構造になってる
H:ああ、そうですね
U:から、よりCG部分も没入して、っていうか安心して見れるようになってるし、あのー、「よかった」んですよ。「あーここCGだな」とか余計なこと考えなくて良いって言うさ
H:ふふふ。あー。そうですねえ。物語的にそういう仕組みになっていますよね
U:そゆことそゆことそゆこと
H:うんうん
U:で、アニメの、現実部分のアニメの話に戻ってくるともう、「むしろこっちは実写の話!?」みたいに見えてくるわけですよ
H:ああー。そうかそうか
U:そうなんですよ。だからその、すごい落差がストーリー的にもうまくなってるし。で、最終的にはその2つがもうそのー、ねえ!? グイグイ加速度的に
H:絡み合ってくる
U絡み合って絡み合ってぇ、こうグウウゥーーッとぉ! で、その頂点に立ったところでぇ! こう、ッドーーン!!!!
H:ドーーン
U:ッドーーーーンとぉ! もう、この一直線構造の気持ちよさもありますし
H:ああー。そうですねえ。やっぱそう。やっぱそうなんですよ。ホラ夏のアクション映画っつったらさ、毎夏毎夏すごくサービスの限りを尽くした映画がさ
U:はいはい
H:毎年いっぱいあるわけじゃないですか。ハリウッド映画を中心に。ね? やっぱそういう中で、たとえば日本映画?
U:はい
H:の中でも――やっぱり一応これも「アニメーション」という手法を使った日本映画なんだけど――日本映画の中でも、すごくちゃんと、それに負けないくらいサービス精神をガァッ!と発揮して、なんて言うのかな、日本人が主役のアクション映画をきちんと、ちゃんと作りたいな、っていうのがね
U:それがねぇ……それがいちばん無いんですよぉ
H:あはははは
U:ほんっっとに。あのねぇ。僕が実は細田監督にこれこそいちばんやってほしかったことなんですよね。とにかく四の五の言わずに見た人を圧倒的にねじ伏せる。で「おもてなし!おもてなし!どやっ!どやっ!どやどやどやどや、どやあああああっ!!!! ハイっ、もう最っ高に出しましたーーーー!」っていうエンターテインメントですよね
H:ふーーーむ
U:で、それこそいちばん、特に日本だと、わりとおざなりというか、わりとやってる人いなくなっちゃったし、あの、エンタテイメントでわりとガーーっと来てたのに終盤に行くとなんか重くなったりね
H:ああー! そうですねえ
U:「逆だろ!」って思うんだけど。さっきも言ったようにね、いろんなのがガーッと絡み合ってグワアッと加速してって、終盤に向けて速くなってくべきだろうに、エンターテイメントってのは。なのに
H:そう、重くなりがちですよね。確かに。後ろがね
U:なぜかねぇ、後ろが重い人が多いんですよ「後ろに言いたいこと込めました」みたいなね
H:そう、そこでね。テーマ性みたいなものが、そこで強調されすぎるのかなって
U:テーマ性を入れるな、とは言わないんだけどね。ただそのテーマ性はさ、ホラ、あいだにうまーく、入れたうえでぇの。でぇの、そっから先ぃは ドーンのぉ バッコーンのぉ 鼻血ブーのぉ みたいな
H:ええ、ええ、ええ
U:っていうね、素晴らしい……だからまさしく「次にやるべきは」これ僕言ってませんでしたっけ? 「活劇じゃないですかぁ?」みたいなことを言っていたのがぁ?
H:ははははは
U:ま、ズバリ当たった、というのがあると思うんですけどぉ?
H:ははははははは
U:じゃ、ここでいったんCMを打っといて。あの、お便りとかもいただいてるんで
H:はい!
U:そこらへんも読んでみたいと思います
H:はい、わかりました!
U:細田守監督をお迎えしております!
 〜CM〜
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